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公益法人の注意点

剰余金の分配を行なえますか? 遊休財産とは何ですか?

新公益法人制度の税制や会計・定款・移行・設立の注意点等について、よくある質問と回答。
 【カテゴリ】社団法人や財団法人の定款 【最終更新】2009-08-07
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 一般社団法人又は一般財団法人公益社団法人又は公益財団法人は、非営利法人ですので、法人の構成員に対して剰余金を分配することはできません。
 なお、収益にかかる剰余財産は、公益社団法人公益財団法人の場合、遊休財産との兼ね合いで注意する必要があります。

 遊休財産とは、具体的な使途が決まっていない内部留保された財産のことです。公益認定を受ける場合、この遊休財産額が、1年間の 公益目的事業 の費用を超えてはいけません。事業実施ではなく、財産保有を目的とするような遊休財産が多い法人は、公益社団法人公益財団法人としては問題があるので、遊休財産を減らす方策を検討する必要があります。
公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
第五条 行政庁は、前条の認定(以下「公益認定」という。)の申請をした一般社団法人又は一般財団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該法人について公益認定をするものとする。
(省略)
九 その事業活動を行うに当たり、第十六条第二項に規定する遊休財産額が同条第一項の制限を超えないと見込まれるものであること。

第十六条 公益法人の毎事業年度の末日における遊休財産額は、公益法人が当該事業年度に行った 公益目的事業 と同一の内容及び規模の 公益目的事業 を翌事業年度においても引き続き行うために必要な額として、当該事業年度における 公益目的事業 の実施に要した費用の額(その保有する資産の状況及び事業活動の態様に応じ当該費用の額に準ずるものとして内閣府令で定めるものの額を含む。)を基礎として内閣府令で定めるところにより算定した額を超えてはならない。
2 前項に規定する「遊休財産額」とは、公益法人による財産の使用若しくは管理の状況又は当該財産の性質にかんがみ、 公益目的事業 又は 公益目的事業 を行うために必要な 収益事業 等その他の業務若しくは活動のために現に使用されておらず、かつ、引き続きこれらのために使用されることが見込まれない財産として内閣府令で定めるものの価額の合計額をいう。

 解散時の残余財産についても、法人の構成員に対して分配することはできませんが、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律を読む限り、処分方法については弾力的な扱いとなっています。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
第十一条 一般社団法人の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
(省略)
2 社員に剰余金又は残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定めは、その効力を有しない。

第百五十三条 一般財団法人の定款には、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
(省略)
3  次に掲げる定款の定めは、その効力を有しない。
二  設立者に剰余金又は残余財産の分配を受ける権利を与える旨の定款の定め

第二百三十九条 残余財産の帰属は、定款で定めるところによる。
2 前項の規定により残余財産の帰属が定まらないときは、その帰属は、清算法人の社員総会又は評議員会の決議によって定める。
3 前二項の規定により帰属が定まらない残余財産は、国庫に帰属する。

 ただし、公益社団法人公益財団法人の場合、あるいは、一般社団法人一般財団法人非営利性 が徹底された法人の場合、定款に残余財産の処分方法(公共団体等へ寄附)を明記しなければなりません。

公益社団法人公益財団法人

公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律
第五条 行政庁は、前条の認定(以下「公益認定」という。)の申請をした一般社団法人又は一般財団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該法人について公益認定をするものとする。
(省略)
十七 第二十九条第一項若しくは第二項の規定による 公益認定の取消 しの処分を受けた場合又は合併 により法人が消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く。)において、公益目的取得財産残額(第三十条第二項に規定する公益目 的取得財産残額をいう。)があるときは、これに相当する額の財産を当該 公益認定の取消 しの日又は当該合併の日から一箇月以内に類似の事業を目的とする他の 公益法人若しくは次に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に贈与する旨を定款で定めているものであること。
イ 私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に規定する学校法人
ロ 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第二十二条に規定する社会福祉法人
ハ 更生保護事業法(平成七年法律第八十六号)第二条第六項に規定する更生保護法人
ニ 独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人
ホ 国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二条第一項に規定する国立大学法人又は同条第三項に規定する大学共同利用機関法人
ヘ 地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人
ト その他イからヘまでに掲げる法人に準ずるものとして政令で定める法人
十八 清算をする場合において残余財産を類似の事業を目的とする他の公益法人若しくは前号イからトまでに掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に帰属させる旨を定款で定めているものであること。

一般社団法人一般財団法人非営利性 が徹底された法人

法人税法施行令
第三条 次のすべての要件に該当する一般社団法人又は一般財団法人
(イ) 剰余金の分配を行わない旨が定款において定められていること。
(ロ) 解散時の残余財産を国若しくは地方公共団体又は次に掲げる法人に帰属させる旨が定款において定められていること。
  • 公益社団法人又は公益財団法人
  • 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第5条第17号イからトまでに掲げる法人
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公益法人の注意点 目次

[社団法人や財団法人の定款]
1. 一般社団法人(一般財団法人)と公益社団法人(公益財団法人)はどう違うのですか?
2. 公益性とは何ですか?
3. 目的や事業に制限はありますか?
4. 収益事業を行なえますか?
5. 剰余金の分配を行なえますか? 遊休財産とは何ですか?
6. 理事や評議員、監事などは必要ですか?
7. 役員等の資格に制限はありますか?
8. 定款変更は容易に行なえますか?
9. 公益目的事業とは何ですか?
10. 共益事業とは何ですか?
[設立(移行)と申請(公益認定)]
11. 設立等の手続きは容易ですか?
12. 行政庁の監督等はありますか? 公益認定が取消されることはありますか?
13. 公益認定申請方法等について注意点はありますか?
14. 公益認定機関はどのような組織ですか?
[会計(会計基準)]
15. 会計基準はありますか?
16. 設立時に拠出する財産は必要ですか?
17. 財産管理に制限はありますか?
18. 公告義務はありますか?
[税制・税金]
19. 確定申告時に寄付金控除を受けられますか?
20. 公益法人関係の税制とはどのようなものですか?
21. 均等割りの納付は必要ですか?
22. 法人税は課税されますか?
23. 登記費用はかかりますか?
24. 寄附や遺贈時に税金はかかりますか?
25. 非営利とは何ですか? 非営利型法人とは何ですか?
[公益法人のメリットとデメリット]
26. 一般社団法人や一般財団法人のメリットは何ですか?
27. 一般社団法人や一般財団法人のデメリットは何ですか?
28. 公益社団法人や公益財団法人のメリットは何ですか?
29. 公益社団法人や公益財団法人のデメリットは何ですか?

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